創寫舘 鶴舞本店

心に残る撮影エピソード

こんにちは、鶴舞本店の田中です!

先日のブログで、本店のがっとうさん(通称がっちゃん)も書いていましたが、長年働いていると本当にいろんなお客様に出会えます。
最近で心に残った撮影エピソードをご紹介します。

乳がんを患い、来月乳房を切除をするので、今、乳房のある自分を写真に残しておきたい、という奥様からお問い合わせを頂きました。
問い合わせをすることすら不安だったそうです。
「断られたらどうしよう?」
「薬の副作用ですごく太っちゃったし、、」
「どんな風に写るのか心配、、、」などなど。

不安な点やご希望にメールでお答えする、簡単なやりとりを経て当日を待ちました。

なんだか私まで不安になってきてしまいました。
「希望通り撮れるかな」、と。

さて、いざ本番。

色々な話をしながら撮りました。
家族のこと、仕事のこと、趣味のこと、これからのこと。
次第にお互いの不安な気持ちは消えて、穏やかでやさしい撮影の時間が流れていきました。

最後に奥様。

「3人のこどもを育ててきたおっぱいとさよならするのはさみしいけれど、
今日こうやって撮影ができて本当に楽しかったわ!」

「障害のある人や、病気の人、こうやって写真撮ることにためらっている人って多いと思うの。」
「出来るかどうかわからないし、やってもらえるのか分からないから。」
「でも、カメラマンさんがとっても楽しんで撮ってくれているのが伝わってうれしかった!」
と。

どんな人も平等に写真を撮ったり、楽しむ権利はあるし、それを応援したいと思っています。

あの日、写真に残すということの本質と、写真の持つパワーを見つめ直す機会を与えてくださった
奥様に感謝しています。