創寫舘 鶴舞本店
いつも心にあること。
本店の田中です。
創寫舘に入社して、8年が経ちました。そんな私のことを、少しだけ。
大学ではデザインを学んでいて、ぼんやりと「デザイナー」という職種にあこがれていました。ただ、正直言ってスケッチとか、絵をかくということがそう上手い方ではありませんでした。
絵も、しゃべりも、プレゼンテーションも上手な人が周りにたくさんいて、どうにか「絵」ではないことで自分を表現したい、とすがるようにたどり着いたのが写真でした。
大学時代は本当に写真を撮ることに没頭しました。当然のように、企業デザイナーを目指す就職活動はうまくは行きませんでした。
やりたいことと、本心で目指す自分に多少なりとも嘘をついていたのかもしれません。
大きな会社に入れば、そのあとで何とかなるかもしれない。両親が納得するだろう。土日休みで、給料も良くて、アフターファイブや休日に写真を撮って好きなようにできればいいか。
口には出さないけれど、あの時の自分を振り返るとそう思っていたのかもしれません。
写真を撮ることが一番大好きだけど、それで食って行けそうにないから、趣味としてやっていられれば、いいかって。やってもいないのに。
もしそういう奴が自分の部下だったら絶対嫌でしょうね、私も嫌です。こっちは本気でやっとんねん!て。
今となっては不合格の嵐を浴びさせていただいて、本当に良かったと思っています。
写真を仕事にする。そう決意してからは早かったです。1か月程で創寫舘から内定を貰えたのですが、現社長との面接の際に交わした会話を今でも覚えています。
「なんで田中さん、今までどこにも受からなかったの?」
「、、、何ででしょうね。」
本当は、嘘ついていたんです。世間体とか、お金のこととか、自立とか、誰かの眼、とかを精一杯気にして。というか、絶対に大企業に入る気質ではないくせに、見栄を張っていた訳です。
幸せ、の価値観はそれぞれに違いますが、誰でもない、自分が決めていくということに、当時は気づいていませんでした。自分を客観的に見て分析することの大切さを今になって実感しています。
就職活動。絶対に新卒で受からなければいけないわけでもないし、大企業に勤めなければいけないわけでもないけれど、本当に自分がどうあって、どう生きていきたいかを立ち止まって考えられる良いきっかけだと思います。
私は運よく失敗したおかげで、「写真で食ってるよ、趣味も仕事も写真だよ」って胸をはって言えるようになりました。本当にラッキーです。
これからもたくさんの新人さんが創寫舘にやってくるでしょう。
胸を張って「写真が大好きだから、これを仕事にしています」と言える人材や、続けていける環境を整えていけるといいな、と思っています。
そして、創寫舘はそういう人が写真を撮っている会社だよ、って多くの人に知って頂きたいので、フリーペーパーを作ったりとか、写真展をしたりとか、周りに伝える活動に積極的に取り組んでいます。
好きなことを、一生かけて本気で仕事にしていきたいな、と思って、今日もカメラを構えます。
だって、誰かの笑顔が見たいから。